EC研究 

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EC研究

インターネット萌芽期において問題となったのが、「インターネットで金を払う」という新しい消費行動に対する不安感でした。物理的距離をこえてしかも24時間利用できるという顧客側の利便性、店舗費用が不要でしかも顧客と直接コミュニケーションできるというショップ側の利便性は、ともに早くから周知されましたが、それでもなお、実際の利用には躊躇が多いことが問題になりました。

 

そこで論じられたのが、E-Trustです。それまでの「信頼」とは、特定の取引関係において長年の付き合いで醸成されていくものでした。しかしオンラインショッピングでは、面識のない同士が、ウェブサイト上の情報だけで「相手が取引に値するか」否かを判断しなければなりません。E-Trustは、非対面取引を実現し、オンラインショッピングを定着させるための社会的な信用システムになります。

 

会ったことのない相手と金銭取引をする。行った事のない店舗で買い物をする。商品は届くのだろうか。偽物が送られないか。詐欺にあうのではないか。こういった買い物への不安を、「知覚リスク」といいます。知覚リスクの概念は古く、1920年代に米国で通販が開始されたときから論じられていました。セキュリティなど技術的な側面を除くと、多くの原因はすでにこの時代から指摘されています。

 

知覚リスクが高くなる原因には、新しい消費行動に対する漠然とした不安があります。そして、インターネットという新しい環境において、取引のための信頼を作り出す仕組みが未発達であることが、知覚リスクをさらに高めます。

 

私はEC研究において、消費者の知覚リスクを削減し、オンラインショッピングが円滑に行われるための仕組みについて研究しています。どのような工夫をすれば、消費者が安心するのでしょうか。このような視点で、日米のオンラインショップを調べています。

 

関連論文

野島美保(2005) 「情報過多時代における情報選択とオンライン小売業の戦略マネジメント」博士学位申請論文,東京大学.

野島美保(2000)「消費者向けインターネット・オークションのビジネス・モデルの分類:米国事例の統計分析」『経営情報学会誌』 Vol.9,No.2.